マネジメント・リーダーシップ誰だって変わることができる

成長の概念を変えるだけで、部下はみるみる成長する

部下の成長を望まない上司はいません。しかし優れた上司ほど、部下に望む成長のハードルは高く、求めるスピードも速い傾向にあります。
また、自己肯定感が高くない、自分に厳しいメンバーも、自分の成長を感じる感度が鈍い、または評価尺度が厳しい傾向にあります。

成長のための努力を続けている、前に進み続けている限り、成長しないということはありません。しかし見る(見守る)側が、「結果が出た」「一定以上の目に見える大きな違いがある」などを成長と定義してしまうと、「いつまでたっても成長しないな」「成長できないダメなやつ」と残念な評価をしてしまうのです。

昨日までは取れなかった新規アポが今日は取れたら、立派な成長です。これまで知らなかった業務知識に今日初めて触れ、それを半分でも覚えることができたら、それも立派な成長です。小さな一歩が重なって大きな一歩となるのであり、いきなり大きな一歩が突然現れるのではありません。その小さな一歩をしっかりと見て、認め、継続的に応援してあげることで、一歩が何重にも積み重なり、やがて大きな一歩となるのです。小さな一歩に気づくこともなく、気づいても成長と認めることもなく、大きな一歩が現れないことにイライラを示している上司のもとでは、部下は小さな一歩を踏み出すことも恐ろしさが勝って踏み出すことができなくなってしまいます。

上司のあなたが成長の定義を「小さな一歩」「昨日とは違う前向きな変化」と変えることで、部下の成長を毎日、彼にも彼女にも、多くを見ることができるようになるでしょう。その積み重なりが、やがては大きな変化=成長に繋がるのです。

今は当たり前に歩いているあなたも、赤ん坊の頃はそうではありませんでした。昨日まではつかまり立ちだけだったのに、今日は一歩踏み出せた。三歩も歩けた。今のあなたがあるのは、日々の小さな成長をしっかりと見つめ、悦び、褒めて育ててくれた人の存在があったからです。

ビジネスの世界でも同じです。いきなりの大きな成長は、どんな人にも起こりえず、小さな成長の積み重ねが大きな変化となって現れるだけなのです。
部下の成長が今一つ芳しくないという場合、それは、上司であるあなたの成長の定義が阻害要因となっているのかもしれません。たった今、この瞬間から、あなたの成長の定義を変えるだけで、部下の成長があなたには驚くほど感じられることでしょう。その悦びを素直に言葉でフィードバックし、応援することで、部下はどんどん成長していきます。部下の成長を望むのであれば、あなたの成長の定義を変えることが最速最短の道だと考えます。

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