マネジメント・リーダーシップ

部下の退職理由に気づいていない上司へ ~「こんな人の下でやっていられない!」と思われていませんか?

最近、立て続けに2人の友人から「会社を辞める」という話を聞きました。

どちらも優秀で、とても良いお給料をもらっていたにもかかわらず、
退職を決意した理由は
「精神的にきつい」「いたわりやねぎらいが全くない」 というもの。

しかし、彼女たちの上司は自分のマネジメントに問題があったとは
思っていませんでした。

「給料をもらっているんだから、仕事を頑張るのは当たり前」
「辞めるのは本人の問題」

そう考えている上司の下で、部下は黙ってついていくでしょうか?

部下は 「仕事をする道具」 ではありません。
「心がある人」 として関わらなければ、
あなたのチームから優秀な人材がどんどん離れていくでしょう。


部下が退職する本当の理由──気づいていますか?

「なぜ部下が辞めるのかわからない」

そう悩んでいる管理職の方は多いですが、
その理由の多くは 「上司が気づいていないマネジメントの問題」 にあります。

部下の努力に気づかない
感謝やねぎらいの言葉がない
パワハラと指導の境界がわからない
部下の本音が聞こえない
チームの心理的安全性が低い

部下は上司の言葉や態度を敏感に感じ取っています。
上司が 「部下をどう扱っているか」 によって、
モチベーションも、チームの成果も大きく変わるのです。


頑張っているのに、誰も気づいてくれない

部下は日々、目の前の仕事に向き合い、成果を出そうと努力しています。

でも、上司がそれに 「気づかない」「言葉にしない」 なら、
部下は次第にやる気を失っていきます。

「資料を何度も修正して仕上げた」
「締め切りギリギリの依頼にも対応した」
「トラブルを未然に防ぐために調整を重ねた」

どれも 「目に見えにくい努力」 ですが、
これを 「やって当たり前」 と思ってしまうと、
部下のモチベーションは下がります。

部下は評価されるためだけに働いているわけではありませんが、
「誰も自分の努力に気づいてくれない」 と感じた瞬間、
心が離れていくのです。

上司が「何も言わなくても、ちゃんとやっているのはわかっている」と思っていても、
部下には伝わりません。

「いつも助かるよ」「ありがとう」 の一言をかけるだけで、
部下の気持ちは大きく変わります。


部下は「心がある人」。道具ではない

「言われたことをやるのが当たり前」
「給料をもらっているんだから、頑張って当然」

そんな考え方のままでは、部下はやる気を失い、心を閉ざします。
では、どうすればいいのか?


1. 部下に「ありがとう」を伝えていますか?

「そんなの当たり前すぎる」と思うかもしれませんが、
実はできていない上司が多いのです。

「お疲れ様!」
「いつも助かるよ!」
「この資料、すごく分かりやすいね!」

たったこれだけで、部下のモチベーションは大きく変わります。

「やって当たり前」ではなく、「頑張ってくれている」と思うこと。
それを言葉にすることが、良いマネジメントの第一歩です。


2. 「いたわり」や「ねぎらい」の言葉をかけていますか?

「昨日、熱があってフラフラだったんだけど、
上司から『大丈夫?無理しないでね』の一言もなかった。
あの瞬間、この人のために頑張るのをやめようと思った。」

「病み上がりだから無理しないで」
「最近忙しかったね、少し休める?」

こういうちょっとした言葉が、部下の心の栄養になります。


3. 部下の話を最後まで聞いていますか?

部下が報告をしているとき、こんな態度を取っていませんか?

スマホを見ながら「ふーん」
「で、結局何が言いたいの?」と遮る
自分の意見ばかり話す

部下の本音が聞こえなくなると、
突然の退職 につながることもあります。

まずは、「最後まで聞く」「相手の意見を受け止める」 姿勢を持つことが大切です。


「人として接する」だけで、部下は変わる

部下が退職を決意する理由は、決して給与や待遇だけではありません。
「自分は大切にされていない」 と感じた瞬間、人はその場所を去ります。

「ありがとう」と感謝を伝える
「いたわり」や「ねぎらい」の言葉をかける
「部下の話を最後まで聞く」

この3つを意識するだけで、部下との関係は大きく変わります。
部下は 「仕事を回すための道具」 ではありません。
「心がある人」として接したとき、初めて部下はあなたについてきます。

今日から、ちょっとだけ部下との関わり方を変えてみませんか?

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