最近、立て続けに2人の友人から「会社を辞める」という話を聞きました。
どちらも優秀で、とても良いお給料をもらっていたにもかかわらず、
退職を決意した理由は
「精神的にきつい」「いたわりやねぎらいが全くない」 というもの。
しかし、彼女たちの上司は自分のマネジメントに問題があったとは
思っていませんでした。
「給料をもらっているんだから、仕事を頑張るのは当たり前」
「辞めるのは本人の問題」
そう考えている上司の下で、部下は黙ってついていくでしょうか?
部下は 「仕事をする道具」 ではありません。
「心がある人」 として関わらなければ、
あなたのチームから優秀な人材がどんどん離れていくでしょう。
部下が退職する本当の理由──気づいていますか?
「なぜ部下が辞めるのかわからない」
そう悩んでいる管理職の方は多いですが、
その理由の多くは 「上司が気づいていないマネジメントの問題」 にあります。
✅ 部下の努力に気づかない
✅ 感謝やねぎらいの言葉がない
✅ パワハラと指導の境界がわからない
✅ 部下の本音が聞こえない
✅ チームの心理的安全性が低い
部下は上司の言葉や態度を敏感に感じ取っています。
上司が 「部下をどう扱っているか」 によって、
モチベーションも、チームの成果も大きく変わるのです。
頑張っているのに、誰も気づいてくれない
部下は日々、目の前の仕事に向き合い、成果を出そうと努力しています。
でも、上司がそれに 「気づかない」「言葉にしない」 なら、
部下は次第にやる気を失っていきます。
✅ 「資料を何度も修正して仕上げた」
✅ 「締め切りギリギリの依頼にも対応した」
✅ 「トラブルを未然に防ぐために調整を重ねた」
どれも 「目に見えにくい努力」 ですが、
これを 「やって当たり前」 と思ってしまうと、
部下のモチベーションは下がります。
部下は評価されるためだけに働いているわけではありませんが、
「誰も自分の努力に気づいてくれない」 と感じた瞬間、
心が離れていくのです。
上司が「何も言わなくても、ちゃんとやっているのはわかっている」と思っていても、
部下には伝わりません。
「いつも助かるよ」「ありがとう」 の一言をかけるだけで、
部下の気持ちは大きく変わります。
部下は「心がある人」。道具ではない
「言われたことをやるのが当たり前」
「給料をもらっているんだから、頑張って当然」
そんな考え方のままでは、部下はやる気を失い、心を閉ざします。
では、どうすればいいのか?
1. 部下に「ありがとう」を伝えていますか?
「そんなの当たり前すぎる」と思うかもしれませんが、
実はできていない上司が多いのです。
✅ 「お疲れ様!」
✅ 「いつも助かるよ!」
✅ 「この資料、すごく分かりやすいね!」
たったこれだけで、部下のモチベーションは大きく変わります。
「やって当たり前」ではなく、「頑張ってくれている」と思うこと。
それを言葉にすることが、良いマネジメントの第一歩です。
2. 「いたわり」や「ねぎらい」の言葉をかけていますか?
「昨日、熱があってフラフラだったんだけど、
上司から『大丈夫?無理しないでね』の一言もなかった。
あの瞬間、この人のために頑張るのをやめようと思った。」
「病み上がりだから無理しないで」
「最近忙しかったね、少し休める?」
こういうちょっとした言葉が、部下の心の栄養になります。
3. 部下の話を最後まで聞いていますか?
部下が報告をしているとき、こんな態度を取っていませんか?
❌ スマホを見ながら「ふーん」
❌ 「で、結局何が言いたいの?」と遮る
❌ 自分の意見ばかり話す
部下の本音が聞こえなくなると、
突然の退職 につながることもあります。
まずは、「最後まで聞く」「相手の意見を受け止める」 姿勢を持つことが大切です。
「人として接する」だけで、部下は変わる
部下が退職を決意する理由は、決して給与や待遇だけではありません。
「自分は大切にされていない」 と感じた瞬間、人はその場所を去ります。
✔ 「ありがとう」と感謝を伝える
✔ 「いたわり」や「ねぎらい」の言葉をかける
✔ 「部下の話を最後まで聞く」
この3つを意識するだけで、部下との関係は大きく変わります。
部下は 「仕事を回すための道具」 ではありません。
「心がある人」として接したとき、初めて部下はあなたについてきます。
今日から、ちょっとだけ部下との関わり方を変えてみませんか?