マネージャーやリーダーであるあなたがメンバーに仕事を頼むのはどんな理由からでしょうか?
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とにかく忙しいからメンバーでもできる分はメンバーにやってほしい。
少しでも時間を作るためにメンバーに割り振っている。
やらないとできるようにならないからやらせるようにしている。
中にはこんな方もいらっしゃるはずです。
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自分でやった方が早いから、よほどでない限り頼まない。
後で見直しや訂正に手間がかかるのは嫌なので基本的には自分でやる。
また、こういう方もいるのでは。
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マネージャーやリーダーの仕事をメンバーに頼むのはメンバーの負担になるといけないので頼まない。
作家の向田邦子さんはこんなことをおっしゃっていたそうです。
「人が苦手だと思うことや面倒に感じることは、自分が率先してやります。他人に何かを頼む時、それは相手の才能を伸ばすために頼みます。自分が楽するためではなく、あくまでも相手の成長を考えて何を頼むかを考えるのです。」
いかがでしょうか?
向田さんの考え方。
まさに人を育成するのに必要なマネージャー・リーダーの考え方ではないでしょうか。
親子でも師弟でも同じことが言えますね。
まず大前提として、メンバーの才能、つまり可能性を信じていなければなりません。
また、トンチンカンな依頼ではなく適切な依頼となるよう、日常からメンバーをよく知っておく必要があります。
メンバーの成長を願って才能を伸ばすために何かを頼んだ時、最初は時間がかかったり思うように進まなかったりで、本来、メンバーがやらなければならない普通にできることに支障をきたすかもしれません。
何の苦労もなく普通にできることであれば、その仕事をマネージャー・リーダーが引き取ってあげて、メンバーの時間を確保してあげるというのも一つの手ですね。
もちろん悩み苦労しながらでも両方をやり遂げてもらえるよう、必要なサポートをしながら見守るというやり方もあります。
大切なのは、マネージャー・リーダーの利益のためにメンバーに仕事を依頼するのではなく、メンバーの利益(成長)のためにマネージャー・リーダーが適切な依頼をするということです。
仕事を他人に任せるというのはなかなか勇気と忍耐とが必要なものです。
まさにマネージャー・リーダーの度量が試されるというもの。
その度量の大きさによって、メンバーの成長のスピードが多少なりとも影響することはどうやら間違いがないようです。