ラグビーワールドカップの開幕を控え、エディ・ジョーンズ前ヘッドコーチの言葉を思い出します。
「リーダーは、メンバーが『なぜ』その行動をしたのかを考えることが大切なんだ」
メンバーが何らかの行動を取った時、それが良い結果を生めば「良かった!」「Good job!」で終わり、好ましくない結果なら「そうじゃないよ!」「何やってんだ!」では、そこに全く学習は発生しておらず、良い行動の再現性も生まれなければ、好ましくない結果を次に招かない工夫もできません。
どんな風に考えて、どういう理由でその行動を取ったのか。
それが分かれば再現性も生まれるし、行動の根拠が分かるため、単純に「そうじゃない!AじゃなくてBだろ!」ではなく、自分で考えて判断するパイが育っていくというものです。
マネジメントに限らず、全てに言えることですが、私達はつい、物事の表面現象だけに囚われて、一喜一憂してしまい、「なぜ」を考えることを怠りがちです。
小さな子供がいたずらをしてしまったとのはなぜか?
単純に興味本位なのか、母親の関心を惹きたかったのか、お友達が妬ましかったのか・・
ペットのワンコが無駄吠えをするのはなぜか?
何かを飼い主に要求しているのか、何かにおびえているのか、飼い主に何かを教えているのか・・・
近所の一人暮らしのおばあちゃんが、いつもゴミ出しがだらしないのはなぜか?
分別ルールを理解していないのか、単に面倒くさがりなのか、本当は寂しくて誰かにかまってほしいのか・・・
「なぜ」を考えることで、行動の「理由」が分かり、私達はその後の対応もより良いものを選択することが可能です。
良い結果を生んだ時も、残念だった時も、結果だけを見るのではなく、「なぜ」を忘れずにメンバーと対峙したいものです。