上司の言っている事がおかしい。
上司の考えではお客様は納得していただけるはずがない。
こんな時、あなたはどうしますか?
面と向かって「おかしい」と言う。
遠慮がちに「違うと思う」と言ってみるけど、
反論されたら諦める。
最初から何も言わない。
上司に反対意見を言ったり
翻意してもらおうと忠告するのは
なかなかハードルが高いものです。
「お前が意見を言うなんて100年早い!」
「いつからそんなに偉くなったんだ⁉」
ややもすると、こんな罵声が飛んでくるかもしれません。
しかしだからと言って、
自分の意見を飲み込みますか?
上司が間違っている、おかしいと思いながら、
黙って従いますか?
上司に限らず相手が誰であれ、
こんな時、とっておきの方法があります。
それは「相談」と「提案」です。
いきなり反対意見や間違いを指摘されれば
誰だって気持ちの良いものではありません。
ですからそこはうまくやるのです。
決して相手を否定・非難せずに、
「相談」「提案」の形で
自分が言いたい事を、
その理由(根拠)とともに伝えるのです。
上司の決定方針に対して皆が腹落ちしておらず、
このままでは空中分解してしまう。
異なるやり方の方がうまくいくし
全体のモチベーションも上がると思っている場合。
↓
「ご相談なのですが、
A部長のプランを基に私なりに考えてみたのですが、
例えば、A部長案のココを△△にしてみれば
みんなもより取組みやすく、ペースも上向くのではないかと思うのですが、
A部長のご意見、アドバイスを頂けますでしょうか。」
(相談・提案する)
お客様の要望では本質的問題解決には至らず、
別の視点で問題を見つめることが必要だと思った時
↓
「A様のご要望は理解できました。
ところで、〇〇の問題について、
××部の皆さんはどのように捉えていらっしゃいますか?」
(他者視点で見る質問をしてみる)
「A様のご要望は理解致しました。
ところで、私はこんな風に考えてみたのですが、
ご意見をお伺いできますでしょうか。」
(I メッセージ。あくまでも押しつけない)
目的は、こちらの伝えたい事が相手に正しく伝わり、
そのことを受け止め、前向きに検討してもらうことです。
こちらの正当性を相手に突きつけることでも、
言い負かすことでも、
相手よりも自分の方が優れていると相手にを突きつけることでもありません。
あなたの考えは間違っている。それではダメだ。
と受け取る側が感じてしまう言い方は絶対に避けることです。
折り合わないのは相手の「考え」や「意見」であり、
相手そのもの=人 ではない
ということを忘れてはいけません。
「あなたは違う」
ではなく、
「あなたの意見は私の意見とは違う」
です。
「なになに、あなたの話も聞いてみようかね」
と、まずは聴く耳を持ってもらうことが大切です。
それには
「相談」「提案」「アドバイスください」「ご意見お聞かせください」
はとても効果的であり、その手を使わない手はないのです。
相手が年下であれ、年上であれ、部下であれ、上司であれ、
根本は同じ。
相手が受け取りやすいボールを投げる
です。
目指すゴールはみんな同じはず。
それはチームの目標達成であり、メンバーの成長であり、
そこにいる人たちの笑顔であり、関わる人たちの幸福です。
そのためには、
相手が誰であるかを気にして言うべきことに口を閉ざすのではなく、
相手が誰であっても言いたい事をきちんと言う。
相手が受け取りやすいボールを相手によってきちんと投げ分けができる。
そんな、相手に対しての思いやりとコミュニケーションテクニックを
身に着けたいものですね。