マネジメント・リーダーシップ

VUCA時代は信長か、家康か?

戦国三武将の信長、秀吉、家康では、信長が好きな私です。
冷酷無比で家臣から謀反を起こされるリーダー像に
批判の言葉も多いですが、
その先見の明やイノベーティブな思考にスピード感、
何より天下布武のビジョンを掲げて力強く突き進む姿は
まさしく強いリーダーそのもであり、
役割と目標を与えての指示命令、ティーチングが多いリーダーではありますが、
組織の創成期や昏迷脱出期には、彼のようなカリスマ的能力があるのなら
信長的リーダーシップは「アリ!」だと思います。
(突出したカリスマ性があるのがあくまでも前提です)

信長がビジョンを旗印にぐいぐいと引っ張っていくリーダーだとしたら、
さしずめ家康は、いわゆるサーバントリーダーかもしれません。

サーバントリーダーとは「サーバント=奉仕」の言葉通り、
奉仕するリーダーと言う意味ですが、
何も部下に奉仕するということではなく、
ビジョンに向かって突き進む部下を支える、サポートする、
つまりはビジョンに奉仕するリーダーと言っても良いのです。

天下統一から欣求浄土と、同じくビジョンを明確に掲げ、
家臣の声を広く聞き、彼らが最大の力を発揮できる環境を整え、
状況を観察しながら、必要な時に必要な支援を行います。
現場の情報をしっかりと把握し、家臣のやる気を引き出し、
常にビジョンを基準に組織が動き、行動が為される、
そのためにサーバントな関りをしています。

どちらのタイプが良いか悪いかではなく、
どちらも必要だし、状況により、場面により、
求められるスタイルは異なるのでしょう。

大きな力で「えい!」と何かを動かさなければならない時には
信長的強いリーダーシップスタイルが求められるでしょうし、
前へ進み始めたものを整えていく場合や
現代のVUCA時代にはリーダーさえも正解が分からないのですから、
家康的サーバントなスタイルが求められます。

一人の人間が両方のスタイルを持ち合わせることは
殆どの場合は難しいと考えられます。
ですから、自分とは異なるタイプの相棒、仲間が必要なのかもしれません。

信長が好きな私ではありますが、
創業5年目を迎えた弊社では、そろそろサーバントリーダーへの
変遷が必要となっています。
なんといっても、1年先さえも分からないような混迷の時代。
仲間の声を聞かずして自分一人の力で全てを決めて乗り越えるなど
できるはずもありません。
ビジョンに奉仕する家康よろしく、日々、メンバーの環境づくりに明け暮れています。

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